2017 年 59 巻 8 号 p. 1620-1625
症例は74歳女性.進行性核上性麻痺にて嚥下障害を生じ,約1年前に経皮内視鏡的胃瘻造設術が施行された.今回,経管栄養の滴下不良と胃瘻瘻孔周囲の発赤・熱感を主訴に当院を受診した.上部消化管内視鏡では胃内に胃瘻内部バンパーを認めず,バンパー埋没症候群と考えられた.埋没した胃瘻内部バンパーは腹部単純CT・EUSにて完全に胃壁外に脱落していることが確認され,胃瘻外部バンパーからのガイドワイヤーの胃内挿入も不可能であった.外科的手術が検討されたが,鮒田式胃壁固定術を応用することで簡便で安全な用手的胃瘻抜去を実現したため,これを報告する.