日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
高度吻合部狭窄を来たし内視鏡的バルーン拡張術で治療しえた輸入脚症候群の1例
三島 朋徳井星 陽一郎原田 直彦 鳴尾 涼子和田 将史藤井 宏行隅田 頼信伊原 栄吉中村 和彦
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2018 年 60 巻 2 号 p. 131-137

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抄録

症例は73歳,女性.5年前に胃癌に対して胃全摘術,Roux-en-Y再建術を受けており,心窩部痛を主訴に当院へ救急搬送された.腹部造影CT検査でY脚全体の腸管拡張を認め,Y脚吻合部は盲端に終わっていた.輸入脚症候群と診断し緊急上部消化管内視鏡検査を行い,粘膜のわずかな引きつれと黄白色液漏出を手掛かりにpin hole状のY脚吻合部を同定しえた.同部に対し内視鏡的バルーン拡張術を施行すると大量の腸液流出を認めた.術後経過は良好で第6病日に退院となった.輸入脚症候群に対しては内視鏡的拡張術が極めて有効であり,CT検査による全体像把握に加え詳細な内視鏡観察によりY脚吻合部を同定することが有用である.

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© 2018 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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