日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
症例
投与4年後に急激に悪化するまでの経過を観察しえたダビガトラン起因食道炎の1例
山﨑 康朗 矢田 智之上村 直実蛭田 啓之
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2018 年 60 巻 8 号 p. 1464-1471

詳細
抄録

77歳女性,心房細動にダビガトラン開始半年後の上部消化管内視鏡検査(以下EGD)で中部食道に軽度のびらんを認め,時に喉のつまり感があった.2年後のEGDで中部食道のびらんがやや増悪しプロトンポンプ阻害薬を追加した.4年後のEGD所見も同様だったが生検で異型上皮が疑われ,3カ月後のEGDで中部食道に縦走帯状の厚い白色膜様物付着が出現し,更に3カ月後のEGDで改善なく,ダビガトランをアピキサバンに変更後症状は2-3日で消失し2カ月後のEGD所見は正常化した.ダビガトラン投与例では,投与期間や症状の有無によらず定期的EGDを施行し,食道炎を認めた際にはダビガトランの中止変更が望ましいと考える.

著者関連情報
© 2018 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top