2019 年 61 巻 6 号 p. 1256-1263
大腸CT検査は,健診および精密検査を大腸内視鏡検査で行うことが困難な場合に補完する検査法である.大腸内視鏡検査の実施が適さない場合,または内視鏡検査で全大腸の観察ができなかった場合には大腸CT検査の実施が推奨されている.
標準的読影法の一つ目としてのprimary 3D readingは,内視鏡類似像によるfly-throughで腸管内腔を飛行するようにして粘膜面を観察し病変を拾い上げる.二つ目としてprimary 2D readingは2次元画像で直腸から腸管の内腔を直腸から順に近位側に向けて腸管粘膜面を追跡するlumen tracking法で病変を拾い上げる.両読影法ともに病変を疑った場合,2次元・3次元画像の両方を活用し指摘領域が病変として矛盾しないか判断する.
エビデンスに基づいた標準的読影法に基づいて読影を行うことは精度を担保するうえで重要である.