日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
「胃炎の京都分類」のこれまでとこれから
鎌田 智有 春間 賢
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2020 年 62 巻 4 号 p. 441-456

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抄録

胃癌とH. pylori感染との関連は明白であり,内視鏡所見からH. pylori感染の有無を診断することは胃癌リスクを評価する上において重要である.「胃炎の京都分類」は19の特徴的な内視鏡所見からH. pylori感染を未感染,現感染,除菌後を含む既感染に分類し,その組織学的胃炎の診断までをほぼ可能とした胃炎分類である.H. pylori未感染者の特徴的な内視鏡所見としてRAC(regular arrangement of collecting venules)が重要であり,現感染者の所見としてびまん性発赤や白濁粘液付着に伴う萎縮,腸上皮化生,鳥肌,皺襞腫大など,既感染者の所見としてびまん性発赤の消退,これに伴う地図状発赤の顕在化を認めることがある.さらに,本分類改訂版ではこれからの胃粘膜を考慮してH. pylori感染以外の胃炎・胃粘膜変化を取り上げている.

「胃炎の京都分類」は内視鏡診療におけるH. pylori感染診断や胃癌リスク評価において有用であり,さらに内視鏡医育成・学生教育においても期待されている.

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© 2020 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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