2020 年 62 巻 7 号 p. 771-777
症例は74歳女性.検診胃透視にて胃体部大彎の辺縁不整を指摘され,当院へ紹介された.上部消化管内視鏡にて胃体下部大彎に20mm大の粘膜下腫瘍様隆起を認め,超音波内視鏡(EUS)では第2層内に15mm大,境界明瞭で内部不均一な低エコー腫瘤として描出された.ボーリング生検にて濾胞様結節構造と中型までのリンパ球増殖像を認め,免疫組織染色結果から,濾胞性リンパ腫(Grade1)と診断した.諸検査の結果から,Lugano国際分類StageⅠと診断し,計30Gyの全胃放射線照射を施行した.治療終了約2カ月後の上部消化管内視鏡では同部位にわずかな白色調瘢痕を認めるのみで,現在までの約1年半にわたって,明らかな再発なく経過している.