症例1は膵・胆管合流異常症の精査目的にERCPを施行した61歳女性,症例2は左肝内胆管拡張の精査目的にERCPを施行した77歳男性.いずれの症例もERCP後膵炎の予防目的に膵管ステントの留置を行ったが,症例1は留置する際に迷入,症例2は膵管ステント留置後の経過観察中に迷入が判明した.いずれの症例もプレローデッド胆管ステントのプッシャーカテーテルを挿入し,細径生検鉗子を誘導することで迷入膵管ステントの回収に成功した.迷入膵管ステントを回収する際に主膵管内でのデバイスの操作が困難であるため,難渋する症例も多い.今回,プレローデッド胆管ステントのプッシャーカテーテルを利用して細径生検鉗子での迷入膵管ステントの回収に成功した2症例を経験したため報告する.