2021 年 63 巻 1 号 p. 95-103
【背景・目的】新型コロナウイルス感染症(Coronavirus Disease 2019:COVID-19)の流行により,2020年4月16日から5月14日にかけて,日本全国に緊急事態宣言が発出された.内視鏡診療はCOVID-19の感染リスクが高いとされ,現場ではこれまで以上の感染予防対策が求められた.本研究の目的は,緊急事態宣言期間の内視鏡診療の実態を明らかにすることである.
【方法】日本国内の内視鏡医にアンケート調査を行った.
【結果】534名の有効回答が得られた.学会の提言はほぼすべての医師が知っており,9割以上が妥当と考えていた.内視鏡が平常通りに行われていたのは1割程度の施設であり,多くの施設で検査が中止,縮小されていた.個人防護具の在庫は十分ではなく,連続使用されることが多かった.
【結論】全国緊急事態宣言期間中の内視鏡診療はCOVID-19により大きな制約を受けた.今後も継続的な感染予防策を講じる必要がある.