2021 年 63 巻 8 号 p. 1545-1554
近年,人工知能(AI)が画像認識の分野で医師の役に立つことがわかってきたのは,深層学習(すなわちConvolutional Neural Network:CNN),高性能コンピュータ,そして大量のデジタルデータの3つの要素によるものである.消化器内視鏡分野では日本の内視鏡医は,胃がんや食道がんを検出するための世界初のCNNを基盤としたAIシステムの成果を生み出している.本研究では消化管がんに対するCNNを基盤としたAIに関する論文をレビューし,臨床現場におけるこの技術の将来性について考察する.AI技術のAIを基盤とした診断能力を取り入れることは,内視鏡医の診断能力や精度にばらつきがある早期消化管がんにおいて有益である可能性がある.AIは内視鏡医の専門性に加わることで内視鏡診断の精度を高めることになるだろう.