2023 年 65 巻 4 号 p. 361-367
症例は83歳女性.1週間以上続く嘔吐のため当院紹介受診となった.造影CTでは胆管拡張を認め,胆囊壁には一部欠損を認めた.胃周囲には被包化された液体貯留を認め,胃壁膿瘍や腹腔内膿瘍が考えられた.MRIでは総胆管に積み上げ結石を認め,胃周囲の膿瘍腔内にも胆管結石と同様の無信号域を多数認めた.第9病日にERCPを施行し総胆管結石の採石を行った後,胆囊管を選択し造影を行ったところ,胆囊から腹腔内への造影剤漏出を認めた.内視鏡的経鼻ドレナージチューブを膿瘍腔内に留置し,膿瘍ドレナージを行った.第24病日に抗生剤投与を終了し,第29病日に外科的根治術を行い,穿孔性胆囊炎による網囊膿瘍と診断した.特に合併症なく退院となった.