症例は27歳女性.右下腹部痛を主訴に救急外来を受診した.CT検査で上行結腸に腸重積を認めたが,先進部に腫瘤性病変は判然としなかった.原因疾患の診断と整復術を一期的に行うため,X線透視下全大腸内視鏡検査を施行した.先進部は浮腫を伴った盲腸であり,内視鏡からの送気で容易に整復可能であった.整復後の盲腸に腫瘍性病変は認めず,粘膜の発赤,浮腫,びらんを認め,腸炎と考えられた.便培養検査でベロ毒素陽性の腸管出血性大腸菌O-157が検出され,腸管出血性大腸菌感染症による腸重積症と診断した.内視鏡的整復術は一期的に原因疾患の診断と整復が可能であり,迅速に適切な治療方針を決定しえた.