2026 年 68 巻 2 号 p. 127-133
症例は76歳の男性.食道癌術後の再建胃管にType1病変を認め,生検でGroup5 adenocarcinomaの診断となった.胃管癌の診断で開腹胃局所切除術を施行したが,術後縫合不全および同部位の肺瘻を認めた.保存的加療に不応であったため手術も考慮したが,侵襲が低い内視鏡治療を選択し,ポリグリコール酸シートを用いた内視鏡下瘻孔閉鎖術を施行した.その後瘻孔の閉鎖が得られ,全身状態は軽快し転院となった.食道癌術後の再建胃管癌に対する局所切除後の難治性瘻孔に対して,ポリグリコール酸シートを用いた内視鏡下瘻孔閉鎖術は低侵襲かつ有効な治療法と考えられた.