2026 年 68 巻 2 号 p. 134-139
症例は68歳女性.47歳時に左骨盤内平滑筋肉腫に対し左腸骨切除,腫瘍切除術を施行された.嘔吐あり外来受診,CT検査で左腸骨切除後付近に下行結腸の狭窄と口側腸管の拡張を認めた.S状結腸のたわみで経肛門的イレウスチューブの留置に難渋したが,イレウスチューブの脇から大腸内視鏡を挿入しS状結腸のたわみを解除することで,留置に成功した.金属ステントの登場により経肛門的イレウスチューブを留置する機会は減少しているが,良性腸管狭窄の場合は術前の腸管減圧などを目的とした留置を要する場合もある.経肛門的イレウスチューブの挿入困難例に対する大腸内視鏡での腸管保持は簡便かつ有効な方法と考えられた.