2026 年 68 巻 6 号 p. 1171-1177
症例は75歳,男性.肝門部領域胆管癌の診断で拡大肝左葉切除術,尾状葉切除術,肝外胆管切除術,胆道再建術を施行されたが,術後の病理診断により原発性硬化性胆管炎と診断された.手術2カ月後より胆管炎を繰り返し発症したため吻合部狭窄による胆管炎が疑われ,バルーン内視鏡による内視鏡的逆行性胆管造影検査を施行された.吻合部はピンホール状に狭窄し,10mm程度の胆管狭窄も認められた.ガイドワイヤーは通過したが,拡張デバイスの通過が困難であり,ドリル型ダイレーターで狭窄部を拡張しステントが留置された.原発性硬化性胆管炎を背景とした吻合部狭窄に対する内視鏡治療としてドリル型ダイレーターが有用である可能性が示唆された.