日本消化器内視鏡学会雑誌
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Crystal violet(ピオクタニン青)による色素内視鏡検査法の検討(第1報)
勝 健一市岡 四像竹本 忠良
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1979 年 21 巻 10 号 p. 1205-1211

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抄録
通常口腔内殺菌剤として使用されているCrystal violet(ピオクタニン青)水溶液がpH3 .2~0.15の範囲で段階的に変色することを利用して胃粘膜表面のpHと形態の関係を直視下に観察する方法の開発を試みた.結果として現在までのところでは胃粘膜表面での段階的な変色の状態を明暸に記録するにはいたらなかったが,本剤は粘膜表面に散布後数秒で特異的に萎縮性胃炎領域(内視鏡的)を着色して腺境界を明瞭に表現することを発見した.また,着色された粘膜上皮は胃小区模様などの微細形態も近接観察で判別が可能であることも明らかとなり拡大観察用内視鏡の色素としての有力なものであることが示唆された.一方,胃底腺領域では溝に色素が溜まり,いわゆる色素内視鏡検査法のコントラスト法の特徴を示した.すなわち,Crystal violetは色素内視鏡検査法における機能法,着色法,コントラスト法の全ての方法の特徴を持った興味ある色素であることが示唆された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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