日本消化器内視鏡学会雑誌
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拡大腹腔鏡による胆汁うっ滞肝表面所見と組織所見の対比
井戸 健一吉田 行雄関 秀一山中 桓夫酒井 秀朗木村 健
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1979 年 21 巻 7 号 p. 819-827

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抄録
理学的に明らかな黄疸の認められた肝内胆汁うっ滞30例を対象に,拡大腹腔鏡による肝表面の胆汁うっ滞所見について原疾患別に組織所見と対比検討して以下の事項が明らかにされた. 1)拡大腹腔鏡で観察される胆汁うっ滞の緑色斑の濃さと,その大きさは組織所見の小葉内の胆栓の大きさと範囲によく一致していた. 2)拡大腹腔鏡による胆汁うっ滞は血清総ビリルビン値3mg/dl以上で認められた. 3)軽度の胆汁うっ滞は,拡大腹腔鏡により赤茶色味を帯びた緑色斑として認められた. 4)赤茶色味を帯びた緑色斑は組織学的に胆栓は認めないが,胆汁色素沈着は認められた. 5)原疾患による明らかな所見の差違はなかったが,急性B型肝炎で炎症による肝被膜の混濁の影響と思われるくすんだ緑色を生ずることが多い印象であった. 6)以上のことから肝内胆汁うっ滞の拡大腹腔鏡の解析能は,組織学的な解析能と同等であることが明らかにされた.
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