日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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経皮経肝的乳頭切開術
二村 雄次宮田 完志安井 健三向山 憲男豊田 澄男松本 隆利鈴木 雄彦服部 龍夫弥政 洋太郎内藤 靖夫中沢 三郎山本 義樹
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1980 年 22 巻 1 号 p. 36-45

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抄録
胆道感染を合併した胆管結石症の患者の非観血的な治療法としては,まず経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)を行う.胆道感染が治癒した後に,ドレナージカテーテルの中へ乳頭切開用ナイフ(パピロトーム)を挿入し,これが乳頭部を越えたら刃を固定する.次に十二指腸ファイバースコープを挿入して,パピロトームの刃の方向を確認して内視鏡的乳頭切開術(EPT)を行う.この手技をわれわれは経皮経肝的乳頭切開術(Percutaneous Transhepatic Papillotomy, PTPT)と名付けた. 重症胆道感染を合併したpoorriskの患者に対しては,緊急にEPTを行うことができないこともあり,このような場合には従来のEPTよりもPTPTの方が安全でかつ確実である.PTPTの手技を紹介するとともに・重症合併症のある患者に対しては,本法が有効な手技であることを強調した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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