日本消化器内視鏡学会雑誌
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拡大ファイバースコープ(CF-HM)による大腸粘膜の観察
岡本 平次佐川 文明藤田 力也白奥 博文川瀬 定夫菅田 文夫
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1980 年 22 巻 5 号 p. 655-660_1

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抄録

われわれは最近新たに開発されたオリンパス製拡大大腸ファイバースコープ(CF-HM)を用いて,この9カ月間に72例91回の大腸拡大内視鏡検査を施行した.CF-HMは先端焦点調節式にズーム機構・特殊な光.学系を備えており,手軽に拡大観察可能で,その拡大像は満足の行くものであった.遠方視に若干の問題は残るが,病変を発見次第その部を拡大観察可能で,ほぼ理想的な拡大大腸ファイパースコープに一歩前進したものと考えられる.通常の内視鏡観察では,正常大腸粘膜と考えられる症例でも,拡大観察をしてみると,いわゆるポリープの芽を発見できる可能性があり炎症性疾息では,その病期によって異なる拡大像が得られ,組織像とよく相関することが判明した.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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