日本消化器内視鏡学会雑誌
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出血を主訴とし内視鏡的に切除しえた有茎性十二指腸ブルンネル腺腫の1例
斉藤 満飯田 洋三多田 正弘宮崎 誠司川嶋 正男榊 信広岡崎 幸紀河村 奨竹本 忠良江崎 隆朗古谷 晴茂武波 俊彦重田 幸二郎井上 幹茂加藤 展康
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1980 年 22 巻 5 号 p. 686-689_1

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抄録

黒色便,貧血を示した有茎性ブルンネル腺腫に内視鏡的切除術を施行し,止血しえた一例を文献的に検討を加えて報告する. 症例は37歳の男性で主訴は黒血便,貧血である.血液検査にて赤血球282×104/mm3,Hb8.9g/dl,Ht28%と中等度貧血を認めた.胃X線検査,内視鏡検査にて十二指腸球部に移動性に富んだ有茎性十二指腸腫瘍を認め内視鏡的切除術を施行した.切除ポリープは27mm×22mm×22mmの大きさで,病理組織学的にはブルンネル腺腫であった. 十二指腸良性腫瘍は比較的稀な疾患である.このうちブルンネル腺腫は最多頻度を占めるが,文献的には44例が報告されているにすぎない.十二指腸ポリペクトミーに関しては,13例のみである.しかし今後内視鏡検査の普及,技術の向上にともない増加していくと思われる.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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