日本消化器内視鏡学会雑誌
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慢性期頸髄損傷患者の胃粘膜所見と胃液分泌動態
河村 奨飯田 洋三東 光生永富 裕二有山 重美冨士 匡竹本 忠良篠山 哲郎大下 芳人田辺 満彦林 謹也長井 謙造
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1980 年 22 巻 7 号 p. 897-903

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抄録
脊髄損傷患者の消化器疾患については,運動・知覚神経の麻痺のため,十二指腸潰瘍の穿孔など重篤な状態で発見されることが多く,死因としても軽視できない.患者側の理由で,上部消化管X線検査や内視鏡検査の行なわれる機会も少なく,とくに頸髄損傷患者においては,それに関する論文も少ないのが現状である.そこでわれわれは,Vagotonie状態下にあると言われている頸損患者の胃粘膜所見と,胃液分泌動態について検討を行なった.対象は慢性期の頸損患者10例で,重症度分類ガストリン測定,胃液検査,内視鏡検査(Congo-red法,生検)を行なって次のような結論をえた.1)頸損患者でも注意して行なえば内視鏡検査は胃X線検査よりも有効である.2)胃粘膜の内視鏡的萎縮パターンは,正常人のそれよりも低いと思われる.3)基礎分泌量の年代別平均値は,正常人のそれよりも高値であった.4)頸損患者の胃液分泌能および,胃粘膜の状態から,十二指腸潰瘍例とその類似性が指摘された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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