日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃内視鏡検査の前処置剤としてのグルカゴンの蠕動抑制効果
高山 哲夫加藤 活大片田 直幸西村 大作柴田 時宗加藤 健也武市 政之早川 哲夫近藤 孝晴榊原 啓
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1980 年 22 巻 7 号 p. 904-912

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抄録
抗コリン剤禁忌例の胃内視鏡検査の診断能を向上させるために,172例の臨床例を対象として内視鏡検査の前処置剤としてのグルカゴンの胃蠕動運動抑制効果を検討した. グルカゴン0.5mg:筋注時の轜動運動抑制効果は対照群(Butropium Bromide 4mg筋注)とほぼ同等であり蠕動運動抑制持続時間も対照群とほぼ等しかった.蠕動運動抑制効果はグルカゴン1.0mg静注群で最も強く,蠕動運動抑制持続時間も1.0mg静注群が最も長かった. グルカゴン投与による副作用は口渇,心悸亢進,悪心例が数例認められたがいずれも短時間で消失し,問題となる副作用は出現しなかった. 以上の結果よりグルカゴンは胃の蠕動運動抑制効果も良好であり副作用の出現も少ないことから抗コリン剤禁忌例の胃内視鏡検査の前処置剤として有用であると思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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