抄録
小児の腸重積の原因として,回腸終末部のリンパ濾胞の腫大が要因となっていろことは十分推測できるものの,その明確な証拠の裏付けは難しい.文献的にもごく少数例の報告しか渉猟できない. 本報告例は1歳1ヵ月の女児におこった腸重積の原因として,回腸終末部のリンパ濾胞の腫大が関与したことを手術によって証明しえたが,術前に大腸ファイバースコープ検査を行い,回盲弁付近に結節状腫瘤として観察することに成功した.内視鏡器械の進歩によって,幼児・小児であっても安全に,しかも容易に大陽内視鏡検査が可能となってきていることが強調される.