日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
食道静脈瘤内視鏡所見とその臨床的評価
福田 一雄豊永 純安元 真武池園 洋周山 秀昭下河辺 正行宮園 一愽里見 隆彦村山 俊二佐野 栄二郎藤見 是今村 賢一郎国崎 忠彦江村 武志谷川 久一
著者情報
ジャーナル フリー

1981 年 23 巻 2 号 p. 212-223_1

詳細
抄録
内視鏡的に食道静脈瘤を認めた門脈圧亢進症170例を門脈外科研究会の食道静脈瘤内視鏡判定規準に基づき分類し,静脈瘤破綻予知とその評価を目的に検討した. 消化管出血例は54例で静脈瘤破綻例が26例(48.1%),次いで出血性胃炎が18例(33.3%)と多い.内視鏡的に静脈瘤からの出血を直接確認し得たのは2例の7.6%しかなく,他の例はSengstaken-Blakemore tube挿入時の所見と内視鏡所見から総合的に診断しているのが現状である.内視鏡所見の赤色所見例で静脈瘤破綻率が38.0%と有意に高く(p<0.01),とくにhematocystic spot例は78.5%に静脈瘤破綻をみ,破綻予知には重要な所見であった.内視鏡の経時的推移から,stage2は10.2±2.5ヵ月で63.6%がstage3へ変化しており,少なくとも6ヵ月毎の内視鏡的観察を必要とし,赤色所見例は出血の既往がなくとも積極的に予防手術をすべきであることが臨床経過から示唆された.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top