日本消化器内視鏡学会雑誌
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色素散布法併用による直腸微小隆起の内視鏡的検討
中島 俊雄坪井 正夫和田 潤一上野 恒太郎石川 誠
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1981 年 23 巻 2 号 p. 248-252_1

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抄録
直腸部の微小隆起性病変の発見及び生検組織診断を行う目的で,シグモイドファイバースコープを用いた下部結腸スクリーニング検査時に,色素散布法による観察を行なった.便通異常,下血,腹痛等を主訴として来院した当科外来患者から無作為に描出した217例の症例中64例,30%に微小隆起を認めた.この隆起は,通常の観察では識別がきわめてむずかしい5mm以内の隆起であった.隆起は単発の場合と,複数発生している症例があり,組織診断では微小隆起の約60%が正常大腸粘膜であったが,そのほか化生性ポリープ,腺腫もあった.直腸原発の微小癌は発見されていないが,転移性癌の微小隆起が1例認められた.本法は,癌の好発部位である直腸S字状結腸の微小隆起性病変の発見を容易にでき,ルーチン検査に用いることにより,微小癌の発見に有用と考える.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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