日本消化器内視鏡学会雑誌
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膵癌の腹腔鏡検査
井戸 健一堀口 正彦古杉 譲野上 和加博長沢 貞夫吉田 行雄田中 昌宏関 秀一酒井 秀朗山中 桓夫木村 健
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1981 年 23 巻 2 号 p. 253-263

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抄録
膵癌30例,慢性膵炎7例の計37例に腹腔鏡検査を施行した.膵頭部癌16例は1例を除いて全例に胆嚢腫大を伴う緑色肝を認めた.胆汁うっ滞の明らかな膵頭部癌症例では敢えて膵観察を試みず,腹腔内転移の有無を重点に観察した.膵体尾部癌,慢性膵炎例にはSupragastric Methodにより膵近接拡大観察を試みた.膵観察を試みた症例のうち体尾部癌の90.9%(10/11),慢性膵炎の57.1%(4/7)に膵観察が可能であった.慢性膵炎では膵の白色調が強く,硬度が増していた.症例によっては分葉構造の消失,微細血管の増生が認められた.一方,癌が膵被膜まで侵潤している症例では表在微細血管の狭窄,途絶像が認められた.しかし癌が被膜まで侵潤していない比較的早期症例では肉眼的に慢陛膵炎と鑑別することは困難であった.細径穿刺針(外径0.65mm)による吸引生検を7例に施行し,5例に正診が得られた.以上の結果から膵癌に対する腹腔鏡検査および直視下膵吸引生検は診断の確定,治療方針決定に有用な手技であると考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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