日本消化器内視鏡学会雑誌
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早期胃癌と合併した多発性びまん性胃粘膜下嚢腫の一例
折居 正之加藤 良平冨地 信和高山 和夫矢川 寛一吉田 博藤沢 義久工藤 俊雄岩田 千尋
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1981 年 23 巻 4 号 p. 575-579_1

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抄録
胃の嚢胞性病変は稀であり,特に多発性びまん性胃粘膜下嚢腫は31例の報告を.みるにすぎない.著者らは,Ic型早期胃癌と合併した多発性びまん性胃粘膜下嚢腫の一例を経験したので報告した.症例は67歳の男性,胃集検で潰瘍を発見され,潰瘍辺縁の生検で癌と診断された.切除後の病理組織学的検索では,粘膜下層まで浸潤するIIc型早期癌と嚢胞が胃のほぼ全体,主として粘膜下層に多数みられた. 自験例を報告するとともに,本症の成因および癌との関係などについて考察した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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