日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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Double Snare法ポリペクトミー
浅木 茂西村 敏明佐藤 彰岩井 修一北村 英武増田 幸久迫 研一佐藤 玄徳渋木 諭榛沢 清昭大方 俊樹後藤 由夫
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1981 年 23 巻 5 号 p. 665-670_1

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抄録
高周波電流による内視鏡的ポリペクトミーにおける大出血や穿孔を防止する目的でポリープの基部に2本のスネァーをセットしてポリペクトミーを行なう方法を考案した.この方法はあらかじめビニールで絶縁処置を施したスネァーをセットし絞扼することによってポリープの血流を遮断する.つぎに電気メスとして使うスネアーをセットし,Figure2のように2本のスネァーをほぼ平行にセットしてポリペクトミーする方法である.1975年以降これまでに37例41個に本法をおこない7例の大出血を回避しえた.われわれはとくに大出血の危険の高い最大径15mm以上の0リープのポリペクトミーに本法を用いている.高周波電流によるポリペクトミーにおける偶発症のうち回避すべき大出血や穿孔を防止するのにきわめて有用と考えられた.本法を用いるようになってから大出血例は皆無となり,高周波ポリペクトミーにおける大きさの適応制限はほとんどなくなった.今後,とくに穿孔の危険のある大腸のポリペクトミーにおいて穿孔を防止するのにも有用と考えられたので報告した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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