日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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経皮経肝食道静脈瘤塞栓術
―Steel coilを主体とした塞栓術前後の内視鏡的経過観察―
森安 史典岡崎 和一山本 富一塩村 惟彦洲崎 剛兼松 雄象佐野 明黒田 康正中村 義徳柏原 貞夫三宅 健夫
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1981 年 23 巻 7 号 p. 968-974_1

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抄録
経皮経肝門脈造影法を利用した食道静脈瘤塞栓術を12例の食道静脈瘤患者に行ない,その前後の食道内視鏡像を比較検討した.塞栓物質には永続性が期待出来るステンレス製steel coillに加えて,50%ブドウ糖液及びトロンビン溶液を併用した.内視鏡的に経過観察出来た11例中,(1)食道静脈瘤の色調の改善を見たもの5例,(2)形態の改善を見たもの9例,(3)周性(食道全周に対し静脈瘤の占める割合)の改善を見たもの8例であり,総合的に内視鏡的に有効と思われたものは11例申9例88%であった.経過観察期間は最長8カ月,平均4.2カ月であり,1ないし3ヵ月に3例に内視鏡上の悪化を見たが,食道静脈瘤の破裂による再出血は12例中1例のみであり,steel coilによる食道静脈瘤塞栓術は数ヵ月以上の持続的出血予防効果を持つと思われる.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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