日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡生検による急性胃炎の病理組織学的知見(第1報)
大岩 俊夫杉町 圭蔵桑野 博行岩下 明徳
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1983 年 25 巻 3 号 p. 373-381_1

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抄録

 急性胃炎の病理学的所見については,まとまった研究が見られない様に思われる.そこで本論文では,急激に発症する上腹部疼痛,悪心,嘔吐,胃部膨満感などの急性胃症状を訴えて来院した患者に対し,発症後できるだけ速かに胃X線検査,内視鏡検査を施行し,急性胃炎の所見を呈した27例について,内視鏡検査施行時に生検を行い,その材料について病理組織学的検討を行った. その際,急性胃炎を内視鏡所見及び胃X線所見から形態学的に6型に分類し,その各々の型について組織学的検討を行った. この様に分類してみると,各型により,よく整理された組織所見を呈し,この事は,この分類法の妥当性を示唆するものと考えられる.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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