日本消化器内視鏡学会雑誌
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特徴的な画像診断学的所見ならびに腹腔鏡所見の得られたCaroli病の1例
勝島 慎二日高 昭斉徳田 康孝大西 良男本田 豊彦安達 秀樹
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1985 年 27 巻 2 号 p. 258-262_1

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抄録
 肝内末梢胆管の先天性多発性嚢胞状拡張症はCaroli病と呼ばれ,比較的稀である.最近その1例を経験し,特徴的な画像診断学的所見ならびに腹腔鏡所見を得たので報告する. 患者は45歳女性で,右上腹部痛にて来院.胆石症を疑い,US施行.USでは肝内に径1~2cmのcyst様のecholucentな領域を多数認め,これらの領域の一部が胆管系と交通している所見が得られた.以上よりCaroli病を疑い,DIC-CTを施行した.単純CT像で肝内に多数のcyst様のlow density areaを認めたが,DIC-CT像ではこれらのlow density areaのすべてが明瞭に造影された.これに対し,総胆管,主肝管等の拡張は軽度で,Caroli病と診断できた.更に先天性肝線維症合併の有無を明らかにする目的で腹腔鏡を施行した.腹腔鏡検査では肝は硬く腫大し,肝表面には著明な白色紋理の増強と背の低い小さな凹凸を認めた.肝生検所見では門脈域の線維化と小葉間胆管の増生が著明で,以上から本症例は先天性肝線維症を合併した混合型Caroli病の1例と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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