日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
噴門部に血腫様隆起を示しエタノール局所注入法による止血が有効であった1例
五十嵐 良典阿部 好一郎西川 邦寿剛崎 寛憲鈴木 金剛藤沼 澄夫澤井 寛人酒井 義浩
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 28 巻 1 号 p. 129-131_1

詳細
抄録
症例は19歳男性で,飲酒を契機として吐血したため入院した.胃内視鏡検査を施行し食道胃移行部のすぐ胃側前壁に赤紫色の直径5mm前後の血腫様隆起を認め,そこより出血しているのを確認した.直ちに純エタノールを局所注入して止血に成功した.その2日後の胃内視鏡検査では基部は赤色調に変わっていたが,出血は認められなかった.その3日後に3回目の胃内視鏡検査を施行したところ,血腫様隆起が腫大していたため,再度エタノールを局所注入した.更に4日後の胃内視鏡検査では血腫様隆起は脱落し小白苔のみ付着していた.以上のことからMallory-Weiss症候群の典型的な臨床像を示しながらも,内視鏡像は血腫様隆起を呈し,そこよりの出血に対してエタノールの局所注入が有効であった1例を経験したので報告する.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top