日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃・大腸腫瘍に対するHpDとアルゴン色素レーザーによる治療の臨床的研究
伊藤 克昭杉浦 弘鳥山 和彦堀田 茂樹春日井 達造
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1986 年 28 巻 2 号 p. 298-309

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抄録
経内視鏡的な光線力学的治療(photodynamic therapy)の胃・大腸腫瘍に対する治療効果と至適な治療条件を検討し報告した.治療効果は手術(剖検を含む)による組織学的検討か,初回治療後の経過観察の成績で評価された.胃腺腫の初回治療有効率は88%(8病変中7病変)であった.早期胃癌の初回治療有効率は67%(30病変中20病変),Nd:YAGレーザー不成功の早期胃癌例は43%(7病変中3病変)であったが,追加治療を含めた有効率は各々77%,71%であった.胃腺腫を含めm癌と推定した病変の初回治療有効率が82%であったのに対し,sm癌と推定した病変は25%であった.追加治療後はsm癌の4例も癌陰性で経過しているが,sm癌を1回で治療することの困難さが示唆された.胃腺腫,早期胃癌等の表在型腫瘍に対する治療条件は,先端出力300mw,90joules/cm2以上が必要と考えられた.大腸腫瘍例は,腫瘤型の大きい病変が多く,治療効果はほとんどが部分的であった.腫瘤型腫瘍に対する照射条件の検討とともに,病巣の占居部位による照射角度の制約を克服する特殊な照射装置の開発が急務と考えられた.今回,私どもが開発した環状照射装置を供覧したが,今後症例を重ね検討したい.光線力学的治療に重篤な合併症はなかったが,ヘマトポルフィリン誘導体の副作用として,治療を要した皮疹や皮膚炎を22%に認めた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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