日本消化器内視鏡学会雑誌
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腎透析患者に長期間観察され腎移植手術後に消失した胃のvanishing tumorの1例
大下 芳人岡崎 幸紀竹本 忠良中村 克衛
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1986 年 28 巻 3 号 p. 628-631_1

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抄録

 腎透析中に,3年という長期にわたって観察された,めずらしい経過をたどった胃のvanishing tumorの1例を経験したので報告した.患者は50歳の男性で,慢性腎不全のため腎透析を受けていた昭和54年から昭和57年にかけて,胃前庭部に胡桃大で嚢腫様の粘膜下腫瘤を,X線および内視鏡検査で観察されていた.昭和58年1月に腎移植手術に成功し,以来透析を受けていない.移植手術後の昭和58年12月の内視鏡検査ではこの腫瘤はまったく消失しており,その経過とともに,原因についても,非常に興味のある症例と考えた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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