日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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Indomethacin惹起性胃粘膜傷害の内視鏡像と内因性prostaglandinsとの関連性について
荒川 哲男佐藤 博之福田 隆樋口 和秀中村 肇佐久間 裕之重本 達弘北田 恵一小林 健司中村 厚根引 浩子山田 博明蝶野 慎治小林 絢三
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1987 年 29 巻 2 号 p. 254-258_1

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抄録
 健常ヒトボランティア6名を対象として,常用量のindomethacinによる胃粘膜傷害の発生と胃粘膜prostaglandins(PG)量におよぼす影響を検討した.その結果,内視鏡的に,6名中3名にindomethacinによる胃粘膜病変が認められた.すなわち,1名は幽門前庭部に2個の点状出血ビラン,他の1名は胃角~胃体部後壁に5個の線様出血ビラン,残りの1名には胃全体に多発性の発赤と出血ビランを認めた.生検粘膜組織のPGについては胃体部,幽門部とも,PGE2量はindomethacinにより著明な低下を認め,推計学的有意差がみられた.6-keto-PGF(PGI2の最終代謝産物)量もindomethacinにより低下傾向を示した.以上のことから,常用量のindomethacinが,健常ヒトボランティアにおいて胃粘膜PG(特にPGE2)量を低下させ,その結果,胃粘膜を脆弱化させることが示唆された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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