日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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電子スコープによるERCPの経験
小林 剛藤田 直孝李 茂基佐藤 一弘矢野 明池田 卓豊原 時秋長野 正裕村上 大平長南 明道木村 克巳安藤 正夫渡邊 浩光松本 恭一望月 福治
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1989 年 31 巻 4 号 p. 907-910

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抄録
 今回われわれは最近7カ月間に電子スコープ(JF-V10)を使用し実施したERCP,延べ327例と同期間に通常ファイバースコープ(JF-1T10)によってERCPを実施した延べ142例について,胆管,膵管各々の選択的造影率,ERCPの施行時間などについて比較検討を行った.電子スコープによるERCPおよび各種内視鏡的処置については,従来型のファイバースコープによるものと有意差はみられなかった.電子スコープの利点として,モニターテレビを多人数で観察可能なことが挙げられ,これはERCPの教育や,内視鏡的乳頭切開術,胆管結石の截石術,胆管狭窄に対するドレナージ術などの術者と介助者の協調作業を必要とする内視鏡的処置に際して有用であった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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