日本消化器内視鏡学会雑誌
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抗生物質投与中に発症したサルモネラ腸炎の1例
前田 和弘岡田 光男八尾 恒良星野 弘弼岩下 明徳
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1990 年 32 巻 3 号 p. 610-614_1

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抄録
 症例は42歳,女性,腰痛のため,AB-PC2g/日を3日間投与されその後,腹痛,下痢,血便,発熱,戦慄,出現し来院.入院後施行した大腸内視鏡検査にて,S状結腸に点状出血,S状結腸と下行結腸移行部から管腔の著明な狭窄と浮腫,出血を認めた.同日の大腸X線検査では,横行結腸から下行結腸まで,Thumb-printing像を認めた.以上より当初は,抗生剤起因性大腸炎を考えていた.しかし,その後,便培養にてSalmonella typhimuriumが検出されサルモネラ腸炎と診断された. サルモネラ腸炎,抗生剤起因性腸炎共,直腸が侵されることは,稀で,粘膜の浮腫,出血などをきたし,X線,内視鏡所見からは,鑑別は必ずしも容易ではない. 抗生剤投与中に血便をみた場合,抗生剤起因性腸炎の他に,サルモネラ腸炎を考慮すべきと思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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