抄録
症例は83歳の女性で,1カ月前からの右上腹部痛にて受診し,US,CTにて膵頭部に直径8cmの単胞性嚢胞が発見されたため精査を行った.ERCPにて膵管との交通があり,また主膵管の軽度拡張,膵尾部膵管の限局性嚢状拡張を認めたため仮性嚢胞が疑われたが,エコー下ドレナージによって得られた嚢胞液がやや粘稠で,嚢胞液中腫瘍マーカーも高値であったため,瘻孔を漸次拡大した後,経皮的膵嚢胞鏡検査を施行した.内視鏡下生検により嚢胞腺腫と診断され,悪性所見を認めないため,嚢胞十二指腸吻合術を行った.経皮的膵嚢胞鏡検査は膵嚢胞の鑑別に有用な検査と考えられる.