日本消化器内視鏡学会雑誌
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直腸カルチノイド8症例の検討と治療方針についての考察
渥美 正英, 川本 克久, 道中 智恵美, 寺前 直樹, 福光 真二, 時田 和彦, 辻秀 治, 福田 新一郎, 布施 好信, 児玉 正, 加嶋 敬
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1990 年 32 巻 7 号 p. 1629-1637_1

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抄録
 微小直腸カルチノイド2例を含むポリペクトミー施行6例,局所切除1例および直腸の全周性狭窄を来し肝転移および腹膜播種を認めた1例の自験8症例につき検討した.ポリペクトミー施行例は径5~14mmで深達度はすべて粘膜下層までであったが,局所切除を施行した径12mmの1例に筋層浸潤を認めた.ポリペクトミー施行6例中3例と局所切除1例は,断端陽性であったため追加手術を行ったが腫瘍の残存は認めなかった.治療後2~6年間経過観察を行っているが,再発は認めていない.これらの結果および文献的考察に基づき,直腸カルチノイド治療のガイドラインを示した.1)径10mm以下では内視鏡的ポリペクトミーを,径11~19mmでは局所切除を施行し,筋層浸潤例や断端陰性であっても組織型がD型や脈管侵襲の強い例では根治手術を追加するが,それ以外では慎重な経過観察を行う.2)ポリペクトミーにて断端陽性例については,径5mm以下ではレーザー照射や高周波焼灼などの追加のみでもほぼ十分であるが,それ以上では局所切除の追加にて腫瘍残存の有無と深達度を確認し,根治手術の適応を改めて決定する.3)径20mm以上や,小さくても表面に中心陥凹や潰瘍を伴う例のほか,直腸指診や経直腸的EUSで筋層以深への浸潤やリンパ節転移が疑われる例では一期的に根治手術を施行する.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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