抄録
人口17万淡路島唯一の救命救急センターである兵庫県立淡路病院において過去5年8カ月間に施行された緊急内視鏡検査は876回,緊急治療は387回であった. 胃・十二指腸出血に対する止血は192例,219回.純エタノール局注のみで止血が不十分な場合には高張Na-エピネフリン(HSE)を併用することにより,一時止血率99.5%,永久止血率97%を得た.本法ではHSEの追加局注なしでも再出血率は有意に低かった. 総胆管結石嵌頓に対しては内視鏡的ドレナージを第一選択とし,総症例76例のうち61例に対して合計64回施行した.経鼻ドレナージは,手技的には比較的容易で救命効果も勝れており,第一線病院における緊急治療手段としてきわめて実用的であると考えられた.