日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的に切除した食道表在癌の2例
増田 幹生丸山 正隆藤田 善幸
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1991 年 33 巻 2 号 p. 272-277_1

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抄録
 われわれは虚血性心疾患を理由に外科的手術不能であった食道表在癌2例に対して内視鏡的粘膜切除を行い経過を観察したので報告する.症例1は73歳男性で食道下部の8×7mm大のIIc様の表在陥凹型であった.2チャンネル処置用ファイバースコープ(Olympus社製GIFtype2T,2T10)を用いた内視鏡的粘膜切除術を行い,術中術後に合併症は認めなかった.術後18カ月後も局所再発は認めていないが,他部位にdysplasiaが生じている. 症例2は81歳男性で食道上部の15mm大のIIa+IIb型の表在隆起型であり,内視鏡的切除を行った.切除4カ月後の内視鏡で疲痕近傍に別個の表在癌を認め,始めの治療より7カ月後にこの病変に対しても内視鏡的切除を行い,その後7カ月が経過したが局所再発は認めていない. 以上より食道表在癌の治療に内視鏡的粘膜切除術は有効な治療法と考え報告する.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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