日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的食道静脈瘤硬化療法による門脈血行動態の変化― RIイメージングによる検討―
東 正祥柏木 徹大川 和良内藤 雅文平松 直樹金 国源井川 宣松田 裕之藤田 峻作満谷 夏樹小泉 岳夫
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1991 年 33 巻 2 号 p. 265-271

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抄録
肝硬変33例を対象に内視鏡的食道静脈瘤硬化療法(EIS)前後における門脈側副血行路の変化を血液プールSingle Photon Emission CT (SPECT), Scintiphotosplenoportography(SSP)あるいは経直腸門脈シンチグラフィ(TRP)を用いて検討した.SPECTによる検討ではEIS施行前に29例中26例にcoronary veinが描出され,short gastric vein, spleno(gastro)-renal shunt, paraumbilical veinがそれぞれ4例描出された.EIS後にはcoronary veinが描出された26例中16例に,またshort gastric veinが描出された4例中2例に血液プールの消失あるいは減少がみられた.さらに,3例でEIS後にspleno-renal shuntあるいはparaumbilicalveinのイメージが明瞭化した.SSPによる検討ではEIS前に13例中12例にcoronary veinが描出され,うち9例はEIS後に消失し,2例で描出の程度が減少した.shunt indexは8例全例でEIS後に低下した.経直腸門脈シンチグラフィによる検討ではEIS前後のshunt indexの変化に一定の傾向を認めなかった.以上から,EIS後の食道静脈瘤の経過観察に際し,門脈側副血行路の変化を非侵襲的に観察しえる方法としてSPECT,SSPは有用な方法であると考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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