日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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面順次式コンバーターを用いた膵管内視鏡の開発
小林 正彦田尻 久雄福島 義隆川口 淳丹羽 寛文
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1991 年 33 巻 7 号 p. 1385-1390_1

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抄録
外径0.8mmの微細径膵管用ファイバースコープの接眼部に,CCDを内蔵した変換装置を装着することにより,膵管像を面順次式電子スコープ画像としてTVモニター上に得ることを可能とした.さらに任意の時点で写真撮影することも可能とし,従来の膵管用ファイバースコープよりも高画質の画像を比較的容易に得る事が出来るようにした.また膵管用ファイバースコープについては,従来型にみられた問題点である耐久性,操作性の面で改良を加えた.当システムを18症例に臨床使用し,13例(72%)で膵尾部または病変部位まで挿入し,観察可能であった.フィルム画像,VTR画像共に,得られた画像について,明るさ,色再現性,画質の点で検討を加えた.その結果はいずれにおいても従来のものよりも良好であった.今後は,アングル機構および解像力の一層の向上が必要であり,種々の方法を検討中である.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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