日本消化器内視鏡学会雑誌
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EST後2年7カ月目に発見された乳頭部癌の1例
村上 晶彦狩野 敦鎌田 広基滝川 康裕加藤 智恵子中村 義行加藤 隆幸鈴木 一幸佐藤 俊一
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1991 年 33 巻 7 号 p. 1402-1406_1

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抄録
 症例は80歳女性.1986年7月に右季肋部痛を主訴に来院した.同年7月28日総胆管結石のためESTを施行したが,十二指腸乳頭憩室を認めた他には乳頭部には異常を認めなかった.EST後バスケットカテーテルにて総胆管結石を排石した.この時乳頭部の生検は行っていない.その後1988年1月に虫垂原発のcystoadenomaで手術している. EST施行後2年7カ月目の1989年1月に右季肋部痛と発熱にて入院した.入院時検査成績では,T.Bil.1.8mg/dl,ALP51.2KA,GOT65IU,GPT46IU,γGTP502IU/l,血清アミラーゼ200IU/1,尿アミラーゼ904IU/l,白血球5,800mm3,Hb9.3g/dlと貧血と肝機能障害を認め,CEA3.1ng/ml,CA19-9130U/mlと腫瘍マーカーの上昇をみた.上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部に出血を有する腫瘤を認めた.7.2Frの両ビッグテール型のエンドプロステーシスを腫瘤をこえて挿入し,後日,もう1本挿入して2本でEBDを行った.乳頭部の生検では乳頭状腺癌であった. 高齢である事,糖尿病,脳梗塞,左太腿骨頸部骨折の合併症のため手術を断念し,EBDで胆汁ドレナージした.しかし8カ月後に死亡された. EST後2年7カ月目に十二指腸乳頭部癌が発見された1例を報告した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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