日本消化器内視鏡学会雑誌
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橋本病の経過中に発見された胃原発T細胞性悪性リンパ腫の1例
正宗 淳緑川 浩資佐竹 賢三岡野 健黒田 房邦小林 信之
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1992 年 34 巻 10 号 p. 2367-2372_1

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抄録

 症例は43歳女性.橋本病にて経過観察中であったが,胃集検で胃角変形を指摘され,胃内視鏡検査を施行した.胃体下部前壁に易出血性の不整形びらんを認め,生検ならびに諸検査にて胃原発悪性リンパ腫の診断を得た.胃全摘術および脾摘術を施行,切除標本の免疫組織学的検討にてT細胞性リンパ腫と判明した.胃原発T細胞性リンパ腫はまれであり,また同じく免疫系統の異常の関与する橋本病との関連を考えると興味深い.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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