抄録
陥凹型早期胃癌90例の癌巣内潰瘍と癌浸潤について検討した.Ul(+)は全例の83.3%で,うち77.3%はUl-IIであった.粘膜下層内での癌巣内の線維叢形態は,粘膜下層の一部に線維叢を認める例をF-1,粘膜下層全層の例をF-II,線維叢と癌組織が混合し塊状になった例をF-IIIと分類し,さらにF-IIを扇状で,潰瘍が瘢痕か開放性によりF-II1とF-II2に,び漫性の例をF-II3と分類した.m癌はF-I,F-II1,F-II2が多く,sm癌はF-II3とF-IIIが多く認められた.sm層の癌浸潤様式と線維叢形態では,び漫浸潤はF-III,辺縁浸潤はF-IIが多く認められた.sm癌における癌浸潤様式と深さでは,辺縁浸潤に粘膜下層の浅部が多く,び漫浸潤に粘膜下層の深部までの例が多く認められた.以上の成績は超音波内視鏡像を解析する上で重要と思われた.