抄録
肝門部胆管狭窄(閉塞も含む)による黄疸例では,左右肝管への選択的なドレナージが必要となる.従来,このような症例に対しては,EBDによる選択的ドレナージは手技的に困難であり,積極的には試みられていなかった.今回われわれは,肝門部胆管狭窄を示した手術不能の胆管癌11例,胆嚢癌8例の計19例についてEBDによる左右肝管への選択的ドレナージを試みた.成功率は73.7%で,成否は原疾患や狭窄部の長さに関係はなかったが,左右肝管の完全分断例で成功率は低い傾向が認められた.しかし,完全分断例での成功例もあり,選択的なEBDテント挿入は,手術不能の肝門部胆管狭窄例においても試みてよい方法と考えられた.