日本消化器内視鏡学会雑誌
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ERCPによる胆嚢癌の診断能と予後および組織像の検討
吉岡 秀樹, 丹羽 正之, 加藤 俊幸, 斎藤 征史, 小越 和栄
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1993 年 35 巻 4 号 p. 709-718

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抄録
胆嚢癌86例のERCP所見をI型(総胆管浸潤型),II型(胆嚢管閉塞+肝門部胆管圧排型),III型(胆嚢管閉塞型),IV型(胆嚢描出型)に分類し,それぞれの型の術前診断率と生存率を求め,ERCPの診断能と予後を検討した.さらに切除手術症例を中心に組織像との関係を検討した.その結果は,(1)ERCPによる胆嚢癌の術前診断率は全体として40.7%と低率であるが,型別にみるとII型,IV型は術前診断可能例を多く含んでいた.一方I型,III型は他の画像診断を併用した胆嚢内病変の総合診断が必要であるが,ERCPは胆嚢癌発見の契機と成り得た.(2)胆嚢癌の生存率を型別にみるとIII型,IV型はともにI型,II型に対し有意に生存率が良好であり,また切除の可能性を推定しうる上でII型とIII型を分類することは重要であり,このERCP分類は予後を検討する上で有用であると思われた.(3)ERCPによる胆嚢癌の分類と肉眼的進行度の関係でみると,I型,II型はStageIVが多く,III型,IV型はStageI,StageIIが多かった.周囲組織浸潤との関係でみると,I型,II型をそれぞれIII型,IV型と比較するとS因子,N因子においては有意に浸潤の度合に差を認めた.ERCPによる胆嚢癌の分類と組織学的進展様式には関連性を見出せなかったが,治療可能な段階と推定しうるIII型,IV型の段階でERCPを施行する診断体系を確立することが重要であると思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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