日本消化器内視鏡学会雑誌
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Multiple lymphomatous polyposisの1例
佐藤 浩明遊佐 幸恵黒田 聖仁佐久間 博史近藤 祐一郎小原 勝敏西間木 友衛粕川 禮司
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1993 年 35 巻 4 号 p. 785-790_1

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抄録
 症例は68歳の男性.平成3年7月に下痢を主訴に当院外来で受診した.注腸X線検査および大腸内視鏡検査により大腸全域に多発性ポリープがみられた.X線および内視鏡検査による上部消化管検索では胃から回腸にかけてびまん性,連続性にポリープが認められた.入院時身体所見では頸部,腋窩部,鼠径部のリンパ節腫大が認められた.頸部リンパ節および胃,大腸の生検組織所見は悪性リンパ腫,medium-sizedcelltype,diffuse(Bcell type)であった.以上の結果からmultiple lymphomatous polyposisと診断した.CHOP療法を4クール施行するも治療抵抗性であり,現在ABEP療法にて経過観察中である.本邦で報告されたMLP29例につき文献的考察を加えた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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