日本消化器内視鏡学会雑誌
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大腸癌とdysplasiaを合併した潰瘍性大腸炎の2例
月岡 恵藤田 一隆何 汝朝市井 吉三郎木村 明笹川 力佐野 正俊渋谷 宏行
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1993 年 35 巻 4 号 p. 793-799_1

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抄録
 潰瘍性大腸炎に合併した大腸癌の2例を報告した.症例1は23歳女性.下行結腸と盲腸に多発進行癌を認めた.S状結腸から下行結腸にかけてdysplasiaが広範にみられ,内視鏡検査で白色調の扁平隆起の集簇として認識された.7か月の遡及的検討により,癌の進展速度は早いものと思われた.症例2は52歳男性.直腸狭窄部の癌に伴いその肛側にdysplasiaがみられたが,内視鏡検査では色素散布により不規則扁平隆起が認められた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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