日本消化器内視鏡学会雑誌
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2本のバルーンカテーテルと子カテーテルを用い治療しえた孤立性胃静脈瘤の1例
松崎 浩司近藤 栄作片山 雅彦長山 徹武藤 ますえ山田 秀一松崎 一江蜂矢 朗彦瓜田 純久石原 学尾崎 元信成木 行彦大塚 幸雄
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1994 年 36 巻 3 号 p. 528-535

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抄録
 ARTEC BALLOON CATHETERを2本と子カテーテルである3FrラジフォーカスSPカテーテルを用いてバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(Balloon-occluded retrograde transvenous obliteration;B-RTO)による胃静脈瘤治療を施行し,孤立性胃静脈瘤の消失を認めた症例を経験したので報告する.症例は,48歳男性で,内視鏡検査を施行し胃噴門部から穹窿部に結節状に静脈瘤を認めた.経皮経肝門脈造影(percutaneous transhe-patic portography,PTP)を施行したところ,太い左胃静脈と短胃静脈からなる供給路を認め,胃静脈瘤を形成後に左腎静脈に流出していた.腎静脈への流出部にDrainage veinが2箇所みられたため,2本のバルーンカテーテルを用い,流出路を駆血した.逆行性に造影剤を注入したが,造影剤が完全に停滞しないため,5%ethanolamine oleate iopamido1(EOI)の注入は行わず,SPカテーテルを子カテーテルとして胃静脈瘤部位付近まで挿入後,50%ブドウ糖20m1と無水アルコール8mlを注入し,そのまま30分間留置した.2週間後の内視鏡像では,静脈瘤表面の凹凸の消失と静脈瘤の縮小を認め,超音波内視鏡像は静脈瘤の軽度の縮小と静脈瘤内の一部に点状のhyper echoの散在を認めた.4週後には,静脈瘤はほぼ消失していた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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